日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

【緻密な陰惨描写にドハマリする】OUT(上)- 桐野夏生

Out(上)posted with ヨメレバ桐野夏生 講談社 2002年06月15日 楽天ブックスAmazonKindle レビュー 桐野夏生を読むのは「グロテスク」に続き、これで2作目。グロテスクが文句なしの傑作だったので、本作も大きな期待を持って読み始めた。 果たして、桐野夏…

【ゆっくりと流れる時間の中で、きっと人間が愛おしいと思える】細雪(上)- 谷崎潤一郎

細雪(上巻)改版posted with ヨメレバ谷崎潤一郎 新潮社 2011年03月 楽天ブックスAmazonKindle 総評 谷崎潤一郎と言えば、言わずとしれた文豪。 恥ずかしながら、28歳にして初めて読んだ。それがこの「細雪」だった。 最初こそ文章に少しだけ難解さを感じた…

【あなたの価値観を裏返す】東京貧困女子 - 中村淳彦

東京貧困女子。posted with ヨメレバ中村 淳彦 東洋経済新報社 2019年04月05日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総評 テレビやネットニュースでしばしば、「若者の貧困」と言った特集が組まれる。世間の反応は往々にして厳しい。 「家賃が高すぎる」「携帯…

【初心者向け】アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書 - アンドリュー・O・スミス

アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書posted with ヨメレバアンドリュー・O・スミス/桜田 直美 SBクリエイティブ 2019年11月21日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総評 橘玲さん推薦!と帯にデカデカと書かれた本書。気になって読んでみた。 内容は、…

【ロボットSFの金字塔】われはロボット - アイザック・アシモフ

われはロボット決定版posted with ヨメレバアイザック・アシモフ/小尾芙佐 早川書房 2004年08月15日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総括 人類の辿った未来をロボット工学の進化という視点から描く。形式は連作短篇集で、翻訳がごくごく自然。読みにくさ…

【人間理解を深める珠玉のSF短編集】息吹 - テッド・チャン

息吹posted with ヨメレバテッド・チャン/大森 望 早川書房 2019年12月04日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総評 珠玉の短編集、という形容がこの上なく似合うSF短編集。 短編のそれぞれのジャンルは以下の通り。 商人と錬金術師の門: タイムトラベルとフ…

【ダークなミステリー小説】命売ります - 三島由紀夫

命売りますposted with ヨメレバ三島由紀夫 筑摩書房 1998年02月 楽天ブックスAmazonKindle 総評 主人公の羽仁男は、自殺未遂に失敗して病院で目が覚める…という、とっても奇抜な始まり方をする小説。 「一度死んだ」人間は向かうところ敵なしで、「命売りま…

【晩年の郷愁と後悔】日の名残り - カズオ・イシグロ

日の名残りposted with ヨメレバカズオ・イシグロ/土屋政雄 早川書房 2001年05月31日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総評 端的に言えば「かつての同僚に会いに小旅行をする」という、それだけの物語なのだけど、その進行は非常にゆるやか。文量の大半は…

【苦楽生死、均しく感謝】塩狩峠 - 三浦綾子

塩狩峠改版posted with ヨメレバ三浦綾子 新潮社 2005年02月 楽天ブックスAmazonKindle 書評 三浦綾子と言えば、最も有名な著作は「氷点」だと思う。かく言う自分も、まず氷点を読んだ。 それから、ツイッターで「塩狩峠」の名前を見るようになった。例えば…

【思考と快楽】デッドライン - 千葉雅也

デッドラインposted with ヨメレバ千葉 雅也 新潮社 2019年11月27日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総評 ところどころ、難解な小説だった。と感じるのは、自分に哲学の素養がないからかもしれない。 この小説は哲学を専攻するゲイの大学院生を主人公とす…

【レビュー】刑務所しか居場所がない人たち - 山本譲司

刑務所しか居場所がない人たちposted with ヨメレバ山本 譲司 大月書店 2018年05月17日 楽天ブックスAmazonKindle 総評 世間知らずの自分だから、刑務所の実態を知らずに生きてきてしまった。 我々の想像に反して、イベントごとを重視している刑務所もあるの…

「マチネの終わりに」は読みにくい? 読書慣れするための読みやすい小説6選

どうも、書評ブロガーの chuck(@chuck_blogger)です。 ブロガーとしてアクセス解析を行っていると、「マチネの終わりに 読みにくい」という検索流入が観測されます。 読書家の自分として結論を言うと、読みにくくはないと思います。でも確かに癖はあります…

【先輩ゲイからのエール】まずは、ゲイの友だちをつくりなさい - 松中権

総評 「LGBT初級講座」と銘打った本書。1人のゲイ当事者として手にとってみた。 「LGBT」とは言え筆者はゲイであり、ゲイの視点が多い。しかし杉野文野さんというトランスジェンダーの友人の話が度々登場する。文中では杉野文野さんの書籍が紹介されており、…

【まとめ】冬ごもりにオススメの本10選【ツイッターハッシュタグ】

どうも、書評ブロガーの chuck(@chuck_blogger)です。 ツイッターで #冬ごもりにオススメの本10選 というハッシュタグを見つけて、面白そうだったのやってみました。改めて、こちらのブログにも書きます。 ツイート検索はこちらから。 #冬ごもりにオススメ…

【きっと世界がちがって見える】生き物の死にざま - 稲垣栄洋

総括 ブクログでの前評判、内表紙の「限られた命を懸命に生きる姿が胸を打つエッセイ」という一文、草思社という初めて聞く社名。全てがときめきを加速させる。名作の予感を持ちながら、ページをめくり始めた。 文章が無駄なく、それでいてみずみずしさを感…

【まとめ】名刺代わりの小説10選【ツイッター】

どうも、書評ブロガーの chuck( @chuck_blogger )です。 ツイッターで #名刺代わりの小説10選 というハッシュタグを見かけまして。面白かったのでやってみましたw ツイート検索はこちらから。 #名刺代わりの小説10選 hashtag on Twitter 名刺代わりの小説10…

【泣けない女vsナチュラルクズ彼氏】かわいそうだね? - 綿矢りさ

レビュー 総括 表題作の「かわいそうだね?」について。 樹理絵は交際している彼氏がいる。その彼から突然、元カノを自分の家にしばらく泊めたいと打ち明けられる。元カノは仕事が無く、家賃が払えない状況。実家には「帰りたくない」と言う。そんな彼女を助…

【文化人類SFの最高峰】所有せざる人々 - アーシュラ・K・ル・グィン

所有せざる人々 (ハヤカワ文庫SF)作者: アーシュラ・K・ル・グィン,Ursula K. Le Guin,佐藤高子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1986/07/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 76回この商品を含むブログ (37件) を見る レビュー SF小説の必読書と言われる…

【人生の再構築】ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。 - 幡野広志

ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。posted with ヨメレバ幡野 広志 ポプラ社 2019年05月28日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー がん患者である幡野広志さんが書かれたエッセイ。命について、家族について、人生について、丁寧に描…

【要約/感想】大人のADHD: もっとも身近な発達障害 - 岩波明

大人のADHDposted with ヨメレバ岩波明 筑摩書房 2015年07月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 先日人生で初めて、知人からADHDをカミングアウトされた。ADHDについて印象でしか理解をしていないので、良い機会だと思い本書を購入。 悪くなかった…

【もっとSFを好きになる】いま集合的無意識を、 - 神林長平

いま集合的無意識を、posted with ヨメレバ神林長平 早川書房 2012年03月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 総評 神林長平による、意識をテーマにした短編集。全6篇。 国内SF作家の第一人者によるSF短編集。非常にわくわくしながら読んだ。 果たし…

【未熟で残酷な人々】やさしい訴え - 小川洋子

やさしい訴えposted with ヨメレバ小川 洋子 文藝春秋 2004年10月08日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー この物語は果たしてハッピーエンドなのだろうか。自分にはとてもそうは思えなかった。 瑠璃子は夫の不倫と暴力から逃げるようにして、林の中…

【加害者家族の真実】息子が人を殺しました - 阿部恭子

息子が人を殺しましたposted with ヨメレバ阿部恭子 幻冬舎 2017年11月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 「息子が人を殺しました」。 あまりにも強烈なタイトルだ。印象に残り、そして本書の内容を的確に表している。 加害者家族と言えば、報道陣…

【東京、夜、そして縁】おやすみ、東京 - 吉田篤弘

おやすみ、東京posted with ヨメレバ吉田篤弘 角川春樹事務所 2019年09月14日 楽天ブックスAmazonKindle レビュー 吉田篤弘については詳しくないのだけど「おやすみ東京」というタイトルとこの表紙はちょっとズルい。一度目にしたら気になってしまう魅力があ…

【ひとりが寂しいと感じたら】孤独と不安のレッスン - 鴻上尚史

孤独と不安のレッスンposted with ヨメレバ鴻上尚史 大和書房 2011年02月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 鴻上尚史さんと言えば、ネット上の人生相談の名回答者としてよく話題になる。気になる人物ではあった。そんな折りに、ブクログで見かけた…

【きっと明日からまた優しくなれる】ボクの彼氏はどこにいる? - 石川大我

ボクの彼氏はどこにいる?posted with ヨメレバ石川 大我 講談社 2009年03月13日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー この本の単行本が出版されたのが2002年のこと。自分はまだ11歳だった。 「ボクの彼氏はどこにいる」 なんてシンプルで分かりやす…

【人生を狂わす嘘と勘違い】氷点(下) - 三浦綾子

氷点(下)posted with ヨメレバ三浦 綾子 KADOKAWA 2012年06月22日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 上巻までのあらすじ 医者の辻口啓造は妻である夏枝の不貞を疑った。夏江の不貞の間に娘が殺害されてしまったことが、やりきれなくて仕方なかっ…

【静かな音楽小説】羊と鋼の森 - 宮下奈都

羊と鋼の森posted with ヨメレバ宮下 奈都 文藝春秋 2018年02月09日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー あまりに長いこと話題になっているので遅まきながら購入。 結論から言うと、文句なしに星3つ。ふつーの小説だった。 ピアノの話なら恩田陸の…

【大人の恋愛小説】マチネの終わりに - 平野啓一郎

マチネの終わりにposted with ヨメレバ平野 啓一郎 文藝春秋 2019年06月06日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 平野啓一郎を初めて読む。以前から気になった作家ではあるけど。 「マチネの終わりに」は恋愛小説であり、どちらかと言えば苦手分野。…

【書くための考え方】読みたいことを、書けばいい。 - 田中泰延

読みたいことを、書けばいい。posted with ヨメレバ田中 泰延 ダイヤモンド社 2019年06月14日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 「読みたいことを書けばいい」 このタイトルを聴いた時、ブロガーとしてはワクワクしたのを覚えている。 自分のライ…