日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

2019-07-18から1日間の記事一覧

【コールボーイ】娼年 - 石田衣良

レビュー 女性やセックスを退屈だと決めつけていた少年が、ぬるりと娼婦ならぬ娼年の仕事を始めるお話。 娼年の出会う客は変わった嗜好を持つ女性ばかりなんだけど、決してゲテモノのようには描かれない。主人公は、彼女達とあくまでフラットに向き合い、心…

【芥川賞 書評】グランド・フィナーレ - 阿部和重

レビュー 初めて阿部和重を読んだ。有名どころから入りたくて、芥川賞を受賞したグランドフィナーレを読んでみた。 いやぁ、難しい。正直なところ、小説として面白いとは思えなかった。 けれど、解説込みでなんとか「そういうことなのかな」という納得感みた…

【映画化】十二人の死にたい子どもたち - 冲方丁

レビュー いやー、面白かった!平日の夜なのに読了したら午前3時。引き込まれて450ページを一気に読み切ってしまった。 物語のあらすじは、以下の通り。 いわゆる集団自殺のお話。ネットで知り合った12人の自殺希望者が集まるのだけど、会場には既に1人の死…

【芥川賞 問題作】コンビニ人間 - 村田沙耶香

レビュー この物語の主人公は36歳の女性。コンビニで18年間アルバイトをしている。 未婚で恋愛経験なし、それどころか自分を世の中の異物のようにずっと感じていた。それはひょっとしたら発達障害と診断されるようなものかもしれない。 そんな主人公が普通で…

【映画化】日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ - 森下典子

レビュー 大学時代に茶室に通い始めた主人公の女性。 仕事、交際、父との離別。この本の中では主人公の過ごした20年間が描かれる。 だけど、その傍にはいつでも茶道があった。 彼女は茶道から、そして茶道の先生からたくさんのことを学ぶ。 それは決して知識…

【芸術と情熱】楽園のカンヴァス - 原田マハ

レビュー とても面白くて一気に読んでしまった。 魅力的なキャラクターや、謎解きのような夢中になれるストーリー、そしてアートの歴史と世界。それら全てが、とても読みやすく落ち着いた原田マハの文筆力で展開される。それゃあ面白いに決まっている。 だけ…

【娼年その後】逝年 - 石田衣良

レビュー 前作である「娼年」では、女性用の風俗で働き始めた主人公にスポットライトが当たっていた。女性やセックスに対して淡白だった主人公は、仕事を通して多様な欲望の形に出会い、才能を開花させていく。 一方で今作「逝年」はその続編であり、フォー…

【SF紀行文】旅のラゴス - 筒井康隆

レビュー 初の筒井康隆。 主人公のラゴスは、一生分の人生を費やす旅をする。たった230ページなのに、その間には数十年の月日が経ち、とても長い物語を読んだかのような気分。 旅先で出会う人々やその生活の描き方はそれなりに丁寧で、しっかりと紀行小説と…