日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

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文句なしの傑作!

【レビュー】刑務所しか居場所がない人たち - 山本譲司

刑務所しか居場所がない人たちposted with ヨメレバ山本 譲司 大月書店 2018年05月17日 楽天ブックスAmazonKindle 総評 世間知らずの自分だから、刑務所の実態を知らずに生きてきてしまった。 我々の想像に反して、イベントごとを重視している刑務所もあるの…

【きっと世界がちがって見える】生き物の死にざま - 稲垣栄洋

総括 ブクログでの前評判、内表紙の「限られた命を懸命に生きる姿が胸を打つエッセイ」という一文、草思社という初めて聞く社名。全てがときめきを加速させる。名作の予感を持ちながら、ページをめくり始めた。 文章が無駄なく、それでいてみずみずしさを感…

【泣けない女vsナチュラルクズ彼氏】かわいそうだね? - 綿矢りさ

レビュー 総括 表題作の「かわいそうだね?」について。 樹理絵は交際している彼氏がいる。その彼から突然、元カノを自分の家にしばらく泊めたいと打ち明けられる。元カノは仕事が無く、家賃が払えない状況。実家には「帰りたくない」と言う。そんな彼女を助…

【加害者家族の真実】息子が人を殺しました - 阿部恭子

息子が人を殺しましたposted with ヨメレバ阿部恭子 幻冬舎 2017年11月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 「息子が人を殺しました」。 あまりにも強烈なタイトルだ。印象に残り、そして本書の内容を的確に表している。 加害者家族と言えば、報道陣…

【きっと明日からまた優しくなれる】ボクの彼氏はどこにいる? - 石川大我

ボクの彼氏はどこにいる?posted with ヨメレバ石川 大我 講談社 2009年03月13日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー この本の単行本が出版されたのが2002年のこと。自分はまだ11歳だった。 「ボクの彼氏はどこにいる」 なんてシンプルで分かりやす…

【人生を狂わす嘘と勘違い】氷点(下) - 三浦綾子

氷点(下)posted with ヨメレバ三浦 綾子 KADOKAWA 2012年06月22日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 上巻までのあらすじ 医者の辻口啓造は妻である夏枝の不貞を疑った。夏江の不貞の間に娘が殺害されてしまったことが、やりきれなくて仕方なかっ…

【憎しみが満ちる家庭】氷点(上)- 三浦綾子

氷点(上)posted with ヨメレバ三浦 綾子 KADOKAWA 2012年06月22日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 崩壊することが人為的に決定づけられた家族の物語を読む、こんなに辛いことはなかった。 愛のない、むしろ憎しみが充満するお茶の間に、まるで…

【元祖ニューヨークの女?!】ティファニーで朝食を - トルーマン・カポーティ

ティファニーで朝食をposted with ヨメレバトルーマン・カポーティ/村上春樹 新潮社 2008年12月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー ティファニーで朝食を。自分の中では「名前は知っているけど読んだことは無い本ランキング」ナンバーワン!w 「人…

【投資の必読書】敗者のゲーム - チャールズ・エリス

敗者のゲーム原著第6版posted with ヨメレバチャールズ・D.エリス/鹿毛雄二 日本経済新聞出版社 2015年01月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 「敗者のゲーム」とはつまり、現在の市場において個人投資家の勝ち目がほとんどない状態であるという…

【感想】池上彰の世界の見方 ロシア - 池上彰

池上彰の世界の見方 ロシアposted with ヨメレバ池上 彰 小学館 2018年11月14日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー この本は「世界の見方」という池上彰さんの授業を書籍化したもの。収録されているのは、タイトルの通り、ロシアに関する授業。 受…

【究極の孤独と恋愛】すべて真夜中の恋人たち - 川上未映子

すべて真夜中の恋人たちposted with ヨメレバ川上 未映子 講談社 2014年10月16日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 川上未映子という作家の本は初めて読んだ。前から気になってはいたけど。 ページ数を贅沢に使う作風だと感じた。つまり描写過多と…

【ディストピアおとぎ話】動物農場 - ジョージ・オーウェル

動物農場〔新訳版〕posted with ヨメレバジョージ・オーウェル/山形 浩生 早川書房 2017年01月07日 楽天ブックスAmazonKindle レビュー ジョージ・オーウェルを初めて読んだのは2018年、言わずとしれた「1984年」からデビューした。ディストピア小説の代表作…

【正常は発狂】消滅世界 - 村田沙耶香

消滅世界posted with ヨメレバ村田 沙耶香 河出書房新社 2018年07月06日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 村田沙耶香を読むのはこれで二冊目。一冊目は言わずとしれた「コンビニ人間」 さて、消滅世界のあらすじはいたってシンプル。 「セックス…

【絶賛!中国SF】 三体 - 劉慈欣

三体posted with ヨメレバ劉 慈欣/大森 望 早川書房 2019年07月04日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 絶賛売出し中の三体。ようやく読めた。 まず、文化大革命のシーンから始まるのが良い。中国固有の歴史を描くことで、中国SFとしての色が濃くな…

【ワクワクを再び】人生を面白くする 本物の教養 - 出口治明

人生を面白くする本物の教養posted with ヨメレバ出口治明 幻冬舎 2015年09月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー ライフネット生命の出口さんが教養について論じた新書。 こういう本って単なる「俺の起業ストーリー」になりがちな印象だけど、しっ…

【芸術にかける使命のバトン】美しき愚かものたちのタブロー - 原田マハ

レビュー 美術館を作りたいと夢を語った松方。 そしてその夢にほだされた田代。 だけどそのためには、フランス政府に没収されたコレクションの返還が不可欠だった。 戦後の不利な日仏関係のもとでの返還交渉、これは間違いなく熱いストーリーになる。 …と思…

【書評】東京を生きる - 雨宮まみ

東京を生きるposted with ヨメレバ雨宮まみ 大和書房 2015年04月 楽天ブックスAmazonKindle レビュー 東京の大学に進学した時。東京で一人暮らしを始めた時。東京の会社で働き始めた時。 その度に一度は胸が高鳴った。 けれど、僕らの日常というのは、油断す…

【映画化】十二人の死にたい子どもたち - 冲方丁

レビュー いやー、面白かった!平日の夜なのに読了したら午前3時。引き込まれて450ページを一気に読み切ってしまった。 物語のあらすじは、以下の通り。 いわゆる集団自殺のお話。ネットで知り合った12人の自殺希望者が集まるのだけど、会場には既に1人の死…

【芥川賞 問題作】コンビニ人間 - 村田沙耶香

レビュー この物語の主人公は36歳の女性。コンビニで18年間アルバイトをしている。 未婚で恋愛経験なし、それどころか自分を世の中の異物のようにずっと感じていた。それはひょっとしたら発達障害と診断されるようなものかもしれない。 そんな主人公が普通で…

【映画化】日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ - 森下典子

日日是好日posted with ヨメレバ森下典子 新潮社 2008年11月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 大学時代に茶室に通い始めた主人公の女性。 仕事、交際、父との離別。この本の中では主人公の過ごした20年間が描かれる。 だけど、その傍にはいつでも…

【芸術と情熱】楽園のカンヴァス - 原田マハ

レビュー とても面白くて一気に読んでしまった。 魅力的なキャラクターや、謎解きのような夢中になれるストーリー、そしてアートの歴史と世界。それら全てが、とても読みやすく落ち着いた原田マハの文筆力で展開される。それゃあ面白いに決まっている。 だけ…

【堂々完結】新世界より(下) - 貴志祐介

レビュー ああ、面白かった。こんな面白い本を読まずに過ごしていたなんて…! 上巻から下巻まで一気読みだった。こんなにも一瞬で読んだ三部作は初めてかもしれない。 まず何より、悪鬼のホラー描写がなんとも秀逸。 それは超能力の強さとか、描写の上手さも…

【書評】新世界より(中) - 貴志祐介

レビュー 早紀と倫理委員会の長が接触することで、世界の真相がまた一段明るみになった。 ようやく悪鬼と業魔に関する説明が為された。 こんな風に、中巻では子どもと大人の世界が少しずつ繋がっていく感じがあった。(そして大人の都合によって、子どもたち…

【時間戦争SFの傑作】時砂の王 - 小川一水

レビュー 邪馬台国の時代にて、卑弥呼が1人のメッセンジャーと出会うところから物語は始まる。 卑弥呼の人間臭さとか、理解力の高さも含めて、物語にすんなりと引き込まれた。 メッセンジャーというのは人造知性体であり、ETと戦うために存在している。 そ…

【書評】定年オヤジ改造計画 - 垣谷美雨

レビュー 「定年オヤジ改造計画」 タイトルから察せられるのは、どうしようもないオヤジが周りの人々によって再生していくという話。 もうね、いつも通りの安定した垣谷節を期待していた。どうせ、面白いに決まっている!と。 果たして、内容はそのとおりだ…

【国内本格ミステリSF】果しなき流れの果に - 小松左京

新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2018/06/13メディア: 文庫この商品を含むブログを見る N大学理論物理研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計…

【Youtuber 書籍化】ウチら棺桶まで永遠のランウェイ - kemio

ウチら棺桶まで永遠のランウェイ作者: kemio出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/04/18メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 毎日が「口から文化祭」状態! SNSやYouTubeの発信にとどまらず、歌手、モデルとしても活躍。 独自のボキャブラリーや、…

【投資家の心得】投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識 - ハワード・マークス

投資で一番大切な20の教えposted with ヨメレバハワード・マークス/貫井 佳子 日本経済新聞出版社 2012年10月 楽天ブックスAmazonKindle 世界最大級の資産運用会社の創業者が、長年にわたり顧客に送り続けてきたレターを元に、成功する投資哲学を伝授。 レビ…

【SFの必読書!】たったひとつの冴えたやりかた - ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア

ズバリ、星評価! ★★★★★ あらすじ やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。だが冷凍睡眠から覚めた彼…

【アート小説の傑作】暗幕のゲルニカ - 原田マハ

暗幕のゲルニカ (新潮文庫)作者: 原田マハ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/06/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。MoMAのキ…