レビュー
対談本というものを初めて読んだ。 対談に臨むのは、エッセイストの雨宮まみと社会学者の岸政彦。
僕は雨宮まみが大好きで、そのネームバリューだけでこの本を購入したようなもの笑
だけど対談本だから話し口調なのだ。雨宮まみのいつもの研ぎ澄まされた文体は登場しない。 雨宮まみがとても活き活きと話しているのを同じ場で見ているようで、終始ニヤニヤしながら読んだw やっぱりこの人は魅力的!
岸政彦に関しては勉強不足で知らなかったんだけど、本書を読んでいるうちに気になる人になった。 社会学的な見地から語られる考察は非常に面白く、それでいてユーモラスでもあって、魅力的な大人の男性という印象を持った。 「断片的なものの社会学」ちょっと読んでみようと思う。
「愛と欲望の雑談」というタイトルに反して、対談内容はもっとマジメだった。 人と人のコミュニケーションの重要さを説き、社会の断絶に警鐘を鳴らすような箇所もあり非常に面白く読んだ。
とりわけ「不幸自慢」のような最近の現象は、そういうのあるよな〜と共感。 「より不幸な人が偉い」みたいな風潮は全く好きではない。
この本はミシマ社の「コーヒーと一冊」というシリーズの本でもある。 装丁が可愛く、同じテイストの栞まで封入されている。 100ページ足らずのささやかな本だけど、非常に好きな一冊になった。
星評価
★★★★☆
本日レビューした本
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- 作者: 雨宮まみ,岸政彦
- 出版社/メーカー: ミシマ社
- 発売日: 2016/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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